2021.7.16 ritokei|「おいしい!たのしい!島の魚食図鑑」を読む島好きの会

島じゃ常識商店の長松さん

「ジオパークでの暮らし方」は、隠岐ユネスコ世界ジオパークである隠岐諸島のひとつ、海士町で働いている人にインタビューをして、その人の職場の様子や海士町での暮らしを垣間見るカテゴリーです。

自己紹介をお願いします

香川県の小豆島生まれ、長松久美です。実家は板金工場です。2009年から2013年まで海士町に住んでいて、一度島を離れたのですが、また今年4月から海士町に住み始めました。港のフェリーターミナル一階にある売店「島じゃ常識商店」で、一応、店長として働いています。

店長の長松さん

どんな職場ですか?

島の玄関口のフェリーターミナルにお店があるため、旅客フェリーを利用する観光のお客さんや地元のお客さん、隣の島から内航船で高校に通う学生、港で働く役場のひと、直売所のひと、などなど、いろんなひとがきます。お店にあるのはお菓子や生活雑貨、お土産の箱菓子、地元のかたがつくった手工芸品、あとはテイクアウトのおにぎり(私の手作り)やソフトクリーム、中華まん。たまにイベントに合わせてお菓子を作って売ったりもします。

長松さん手作りの「おにぎり」

職場の面白いところ

自由がけっこうあるところ。やらないといけない日々の業務がたくさんあって、それにてんてこ舞いだったりもしますが、その間を縫って、やりたいことは結構なんでもやらせてくれます。あと、知り合いがたくさん店にやってきて、のんびり話していったりするところは、田舎ならではです。

職場のすごいところ

一人で店を回していて、たまにレジ不在にして商品を取りに倉庫へ行ったりするのですが、そういうとき、向かいにある「しゃん山」という産地直売所の人や、二階の役場の人などが、代わりにお客さんのレジ打ちをしてくれていたりします。

仕切りがなくてみんなで助け合って、それぞれ違う場所で、みんなお客さんだったり店員だったり、ポジションチェンジして肩書が決まってないのが、島の良さだと思います。

長松さんの1日

7:00
早番出勤
早番の日は朝7時すぎに港にゆき、店を7時半にあける。店を開けたら、自分の分のコーヒーを入れるのが楽しみ。
9:30
遅番出勤
遅番の日は9時半出勤。店内の商品補充とかコーヒー豆の残留チェック、商品発注。10時前のフェリーの乗船時間にあわせてやってくるお客さんの対応。やってくる知り合いと会話したり。
12:00
混む時間帯
12時頃は港で働くお客さんでまあまあ混みます。カップ麺用にお湯が切れないように気を付ける。
13:00 -
いろいろ、その1
13時すぎたら、船便でドサッと納品される商品をバーコード登録し値札つけて品出し。バックヤード片付け。ドリンク補充とか細かい雑務してるうちに、2時前あたりで昼休憩。2階のレストランスタッフがレジを代わってくれます。持参したおにぎりとか、食べる。
15:00 -
いろいろ、その2
15時以降はできたら事務作業。店内の整理と品出し。さらに暇があれば次のイベントのことを考えます。

16:30
早番は退社
朝早くからお疲れさまでした。
17:00 -
締め作業、退勤
遅番は、17時以降はお店の締め作業。コーヒーマシンや中華まん、ソフトクリームマシンの掃除。季節ごとの船の航行スケジュールによりますが18:00〜18:40にお店を締めます。

休日の過ごし方

夏は起きてから速攻で海に行きます。泳ぐって最高に面白い。しかも一人で冒険するのが好きです。そのあとうちに帰り、朝ご飯を食べて昼寝?をします。遊ぶのが大好きなんですが、体力がないので死んだように寝ます。

午後はまず、庭にある小屋で油絵を描きます。それと、冷蔵庫に溜まったもらい物の野菜やイカなどを、がんばって料理して、ストックできるのも休みの日だけなのでがんばります。

夜は天気が良かったらふらっと星を見たり、6月はホタルを見たり。誘われたら友達と飲んだりします。外に行くよりは、だれかの家でご飯作りながら飲む方が好きです。

秋以降は、朝起きたら車で岬を目指し、灯台を散歩します。そっからはおなじです。

昼寝、油絵、料理。海で遊べないのがさみしいので、最近は釣りを始めました。まだなんの道具も持ってない、にわかに始めた趣味ですが、狩猟って思いのほか、楽しいです。

油絵がなにより大事なので油絵に集中したいんだけど、やりたいことがありすぎて困ってます。とくに自然への好奇心が止まらなくて、まあ、おかげで都会で一時期描けなかった緑と青が、いまは使えるようになったのですが、インプット大事です。油絵に集中し出すといつも料理をあきらめてしまうので、冷凍庫が食材でぱんぱんです。

店内には長松さんが描いた絵が飾られている

職場の好きな場所

夕方にめっちゃキラキラした光が窓から店内に入る瞬間があります。踊りたくなります。

あと早朝、港に出勤したときに閑散とした駐車場を一人で横切ってると、風が気持ちいいです。

写真:太田章彦

参考 島じゃ常識商店instagram.com