2021.10.9 オンライン会社説明会|Vol.04 都市から離島へ

雪野さんの週報vol.1|そんな生活がこの世の中にあったんだっていう。

今週の業務はどうでしたか

とりあえず業務というよりは、漁船に同行して、動いてる人が何をしているかを「見る」というのが基本的な動きでした。一方で、ものすごく気にしなきゃいけなかったのが、本当に危ない機械だらけなので、とにかく怪我をしない、事故をしない、それから動いている人達の仕事の邪魔にならないように動くということが自分の中で決めた業務でした。その他には、漁が終わった後に魚の仕分け作業をやったりしました。

で、これはちょっと特殊だけれども、仕事に入ったばかりのタイミングで網入れと呼ばれる作業がありました。これは、とても複雑な工程なので、説明を受けても今は何をしているのかが想像できません。ですので、その場では言われたタイミングで網を引き寄せたり、指示を受けてその通りに動くっていうのが基本だったかなって感じです。

今週の一番の驚きは何でしたか

色々ありすぎるのですが、まず驚いたことに、人間って寒さに慣れるんだなっていうことがあります。海士町の冬の早朝の漁は足がちぎれるんじゃないかってくらいに寒いです。あと手袋もこれだけで大丈夫なのかなって心配に思うくらいにとにかく寒いんです。逆にいえば職場の人たち(一緒に働いている漁師たち)はどういう体をしてるんだろうってすごい驚いたんです。でもなんやかんやで、自分もその寒さに慣れちゃうものですね。

あと、魚の美味しさですね。やっぱりここの魚は美味しいです。島に移住した当初、三枚おろしはハードルが高いなと思っていました。でも、やり始めたら意外にそうでもなくて、何でもやってみるものだなと思いました。

一方で、どこにも使われない魚がこんなに大量に出るんだということも驚きです。本当に小さいアジとかって、こんなにも使われないものなんだという事実はかなり驚きました。

でも、生活方面での驚きが、一番大きかったですね。今の現場は朝の早い時間に仕事が始まるから、そのぶん早い時間に仕事も終わります。なので、1日が2回もあるような感じになる毎日というものがとにかく新鮮でした。このような生活リズムがあるんだって、それはもうとにかく驚きでした。

都市部での生活リズムは仕事が終わったあとに、たまには、帰りがけにお店で呑んで、家に帰って寝て起きたらもう早速仕事だ、みたいな感じの日があると思います。海士町で定置網の漁師をしていると、お昼の明るい時間に家に帰っています。そこからまた今日は他に何をしようかなっていう考え方になるので、1日が2倍楽しめるのです。そんな生活がこの世の中にあったんだっていう。

漁師という仕事は、体力的に大変なイメージを持ってる人はそれなりにいるかと思います。実際、そうした側面もあるのですが、思ってる以上に、子どもや家族と一緒にいる生活が送りやすいです。子育てを含めた家事を大切にした生活を送りたい人には、実はとても相性が良い仕事だったんじゃないかと気づけたのは、実際に現場でやってみないとわからないことでした。まさに人生のパラダイムシフトでした。

最近どうですか

仕事で手に入れた魚をお世話になっている人にお裾分けをしたりしています。自分がもらう側じゃなく、魚ちょっとどうですかって声かけですね。なんていうか、自分の仕事を通じて得たものが、仕事以外の場所でコミュニケーションするきっかけになっているのが、ちょっと嬉しかったです。

それと、これはまだやってないんですけど、今度イカが獲れたときに地域のおばあちゃんのお家に持ってって、身の部分はあげるから肝の部分を使って塩辛を作って欲しい、みたいなお願いをしたいなと思ってます。本来なら、ものを渡すと自分のものからその人のものになるだけだけど、物を持って行ったらなぜか二者の間で幸せになれるってのは結構面白いものです。お金と物のやりとりのように、交換という考え方だと見かけ上は片方で物がなくなってしまいます。だけど、これだと物が減るのではなく2人で一緒に幸せが増えたりするので素敵ですよね。

あとは魚を捌けるようになりました。包丁でさばいた魚の血を見ても全然大丈夫で、イカも気持ち悪いとか思わなくなって…。だってあの、例えばカブトムシの頭をちぎってくれって急に言われたらかなり不気味じゃないですか。でもイカだって、本体と頭の筋を指で探してそこを引きちぎります。そういう行為をしている自分を頭の中で想像しただけで、最初は貧血で倒れそうになりました。けっこう可哀想なことしてるし、残酷だし無茶苦茶だろうって。でも、そうしたことにも慣れるものですね。